濡れ濡れ卒業旅行   紗智依 (前編)
「皆さん、一年間本当にご苦労様でした、今夜は無礼講で大いに盛り上がって下さい・・」
会長の隆造の挨拶が済むや否や、「ワッ」と一気に会場は盛り上がった。

毎年三月の卒業シーズンになると、K学園では6年生の役員を中心にPTA主催の卒業旅行に出かける習慣になっており、これが毎年の隆造の大いなる楽しみの一つとなっているのだった。
まあ、世間一般で言うところの卒業旅行とは少々趣をことにするのではあるが。

今年も何とか無事にこの旅行を迎えることが出来た。
最後の最後になって訪れた難問、菊池桃子に似た江梨子から己の肉体を代賞として依頼された彼女の息子の中学進学問題も、眞野あずさに似た中学校長の響子を強引に物にすることによって見事にクリアーし、お陰でのんびりと温泉を楽しむことが出来そうだ。
この上は今宵の夜伽の相手を狙い通りに上手くゲット出来れば、もう申し分ない春の訪れを満喫できる。

「会長さん・・本当にお世話になりました・・」
会もたけなわになった頃、卒業生の母親の夏樹紗智依が隆造の席に酌に回ってきた。

鈴木杏樹に似た明るくて上品な紗智依は隆造の好みのタイプであり、ずっと機会を狙っていたのだが、とうとう最後まで物にすることが出来ずにきていたのだった。
そこでこの旅行中に何とかならないかと機を伺っていたのであるが、まるで誘蛾灯の怪しい光に誘われた昆虫のように、この美味しそうな獲物の塾女妻の方から転がり込んできてくれたのだ。

一方、隆造の噂をそれとはなく聞いていた紗智依は紗智依で、
「どうして私が誘われないのかしら・・・でも・・誘われたら・・」
ある種の期待と不安をずっと抱いていたのだった。

「実はこの春に主人が転勤することになりましたの・・だから残念ながら中学にお世話になることができなくなりまして・・・・」
隆造の隣で怪しく膝を崩して座る紗智依からはムンムンと熟女妻の色香が漂ってくる。

「そうですか、それは寂しくなりますな・・どうです、場所を代えて二人で飲み直しませんか?・・奥さんの送別会と行きましょう・・」
「まあ・・本当ですの・嬉しいわ・・会長さんのお誘いを受けるなんて・・」
旅の開放感がそうさせたのか、隆造が拍子抜けする程に無警戒な紗智依は、その鈴木杏樹に似た綺麗な顔に満面の笑みを浮かべ、隆造の誘いにあっさりと乗ってきたのだった。

そっと二人で会場を抜けだした隆造と紗智依は温泉街の中のスナックでデュエットで盛り上がった。
それに合わせるようにアルコールのピッチも上がっていき、普段見せたことのない様なハイテンションな紗智依の姿に隆造は驚かされている。

「そろそろ・・戻りましょうかな・・」
「いや・・まだ・・いいじゃありませか・・もう少し・・ねえ・会長さん・・」
「じゃ、帰って部屋で飲みましょうか・・」
「ようし、じゃ今度は会長さんの部屋で・・飲むぞ・・」
すっかり盛り上がってしまい、甘える仕草で抱きついてくる紗智依を抱き抱えるようにしてスナックを出た隆造は、その熟れた熟女の肉体の感触に思わずメラメラと男の欲望が目覚め始めるのだった。

上手く人目につくことなく紗智依を自分の部屋に引き入れることが出来て隆造はほっと胸を撫で下ろした。
会長の隆造だけは個室の露天風呂がついた特別室が用意されている。

「まあ・・このお部屋・・露天風呂が付いているんですね・・わあ・・いいなあ・・入りたぁ・・い・・」
子供のように無邪気にはしゃぎながら紗智依は部屋の外に眼をやり窓際へと歩み寄る。

その姿に益々欲望に駆り立てられた隆造は、
「どうです・・奥さん・・一緒に入りましょうか・・」
後ろから紗智依を優しく抱き締めながら、その細いうなじに唇を這わせるのであった。


続く


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