秘湯に燃えた別離の夜  (前編) 
「ああっ・・いい・・い・い・・」
若村真由美に似た整った上品な顔に女の喜びの表情を浮かべながら、細い体を大きく激しくうねらせ騎乗位で激しく燃え続けた亜由美はやがて昇り詰め、恭平の胸の上に甘く崩れ落ちた。

「どうしたんです・・奥さん・・今夜は珍しく激しいですね・・」
「いや・・そんなこと言わないで・・恥ずかしい・・」
亜由美は園原恭平に優しく抱き締められながら、先程までの悦楽の波の上を彷徨い続けている。

「帰ってくるんです・・あの人が・・昨晩・・連絡が・・」
やがて息を整えた亜由美は覚悟を決めたようにゆっくりと言葉を吐き出し始めた。

「北條・・・帰ってくるんですか・・」
「ええ・・だから・・もう・・お別れしないと・・」
「・・北條が帰国するまでの約束でしたね・・」
「でも・・別れたくない・・」
「僕も同じ気持ちです・・」
二人は顔を見合わせると、やがて唇を重ね再び激しい口づけを交わすのであった。

北條亜由美は若村真由美に似たほっそりとした和服の似合い美人妻だ。
夫が海外赴任してから、かれこれ5年が経とうとしている。
その間、夫の親友の恭平に何かと相談に乗って貰う内に何時しか二人は男と女の関係になってしまっていた。

心の寂しさと熟れた肉体の疼きに負けて、夫の親友の恭平の優しさに亜由美は体を預けてしまったのだ。
「私は器用な女じゃありませんから・・夫と一緒に暮らしながら他の男性に抱かれる様なことは出来ません・・」
亜由美の望みから夫が帰ってくるまでとの約束で二人の不倫関係が始まったのだった。

「ねえ・・お別れに二人きりで旅行がしたいわ・・どこか静かな温泉にでも・・」
「そう言えば・・一度も二人切で出かけたことは・・・」

亜由美は子供を実家に預け、恭平は会社に休暇届を出して二人は別れの記念の旅に出かけることとなったのであった。
平日の鄙びた温泉はゆったりとした雰囲気の中で二人を迎えてくれた。

「やはり・平日は空いてますわね・・」
「どうやら、僕達二人だけのようですよ・・ゆっくり出来ますね」
部屋に落ち着くと、二人は窓際に立ち山並みに沈み行く夕日を眺めながら優しく抱き合いそっと唇を重ねるのだった。


続く     人妻官能小説館目次ページ      人妻官能小説館TOP





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